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がんばれ!シマエナガ

4月になると旭山の野鳥たちも伴侶を求めて3つ巴で追いかけっこが始まります。
そんな喧噪を横に、シマエナガは一足早く巣作りを始めます。
メスは半分ほど出来上がった巣の中に逆立ち状態で、内装に励んでいます。
しっぽだけが指揮棒のように動いています。
近くでオスが巣の素材を咥えて待っています。一生懸命さがいじらしいです
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残念ながらシマエナガの巣の70%が巣立ち前にカラスに壊されてしまいます。
2週間後、この巣も他の人からカラスにやられたねという声を聞きました。
そんなことから、見つけてしまった巣には2度とカメラを向けないことにしました。

壊されたという翌日のことです。
夕方誰もいなくなった山道から5mほどの三つ又の中にシマエナガがいます。
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どうやらまた巣作りを始める場所の候補地として2羽でさかんに出入りしています。
カメラにとっては絶好の撮影チャンス。
しかしここは余りにも無防備、絶対に巣作りはダメ!
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適当な枚数シャッターを切った後も、まだ2羽は素材を足元に置き思案中でした。
次の日の昼休み、あの場所だけには巣を作らないでの思いで見に行きました。
幸い2羽の姿はなく、足元の白い苔の断片だけが残っていました。

シマエナガはふらっと行って見ることは難しい野鳥ですが、通い続けると生態も分かって来て、
季節ごとに出会える場所の確率も上がってきます。
しかしここ3年で5個の巣作りを見て来ましたが、いずれもカラスに壊されてしまいました。
今回の2羽がどこに新たな巣を構えたかは分かりませんが、この夏に元気な一家の姿を見せてくれるのを祈るばかりです。

未だ伴侶が見つけられないヒガラが甲高い声で啼いていました。
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今月は暖かさと共に少しスリムになったエナガです。

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ダウンロードはこちら
http://www.timber.co.jp/cl/May_2023.pdf

<記事責任 ホッカイグマ>